りんごあつめ

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MacがIntel製CPUを卒業か?Mac用CPUの歴史から今後を考える。

Optimize our brain

PCやスマホなど、コンピュータの心臓部となるのが、頭脳を司るCPUです。

現在では、用途に合わせてさまざまな会社のCPUが使われていますが、中でも有名なのがIntel製のCPU。

Intel製のCPUは、WindowsだけでなくMacでも使われているため、事実上のスタンダード的存在です。しかし、その立場が揺らぐことになるかもしれません。

AppleがMacのCPUを自社製造に切り替える噂

事の発端は、先日海外で複数のメディアが配信した記事。

こちらの記事によると、何でもAppleはMac用CPUの内製化を計画しており、2020年頃を目処に現行のIntel製CPUから自社製に切り替えることを考えているとのこと。

これが事実だった場合、一体何を意味するのでしょうか?

CPUの切り替えや内製化は初めてではないApple

MacのCPUは、当初Intel製ではなかった

実は、Macに搭載されているCPUも、当初はIntel製とは互換性のない、別系統のものでした。

最初に採用されたのは、モトローラ製のCPU。その後、同社とIBMによるPowerPCに切り替わっています。

その後は長らくPowerPC系が使われてきたのですが、流れが変わったのが2005年。

この年のWWDCにおいて、AppleはPowerPC系からIntel製にMacのCPUを切り替えていくことを発表し、年が明けた2006年1月にIntel製CPUを搭載した最初のMac(MacBook ProとiMac)を発売しました。

この記事を書いている2018年現在では、既にIntel製CPUを搭載したMacしか現行製品には残っていませんが、こうして歴史を見てみると、Macは決してCPU変更が珍しくないことがわかります。

経過措置としてのRosetta

ちなみに、PowerPCとIntel製CPUではそもそもの仕組みが違う為、そのままではPowerPC用に作られたMac用アプリを動かすことができません。
そこで経過措置として用意されたのが、Rosetta。

これは、一種のエミュレーターのようなもので、この機能を介することで、PowerPC向けのアプリをIntel Macでも使う事ができました。とはいえ、これはあくまでも混乱を最小限にするための経過措置。

その為、Intel製CPUに初対応したMac OS X 10.4 Tigerで標準搭載されてたものの、その後のバージョンでは別途ユーザーがインストールする形に変わり、現在のmacOSでは廃止されています。

iPhoneのCPUは、他社製から自社設計のAシリーズに切り替わっている

実は、シリーズの途中でCPUが切り替わっているのは、Macだけではありません。

みなさんが今、このサイトを見るのに使っているかもしれないiPhoneも、実は一度CPUの切り替えが行われています。

iPhoneでは、初代から日本で大ヒットした3GSまでは、ARM系の他社製CPUを搭載していました。このCPUはスマートフォンなどの携帯機器向けに作られた物で、消費電力や発熱が少ないことが特徴です。

iPhone4から自社設計のプロセッサを使用

そんなiPhoneのCPUが切り替わったのが、Retinaディスプレイを採用したiPhone4の登場時。ここからAppleは、他社製CPUではなく、自社設計のプロセッサ(Aシリーズ)をiPhoneに搭載し、それは今日のA11Bionicプロセッサまで続いています。

ただし、Macの場合と大きく異なるのは、iPhoneの場合、切り替え前後のCPUが同じARM系であること。

Macの場合は、全く仕組みが異なるPowerPCからIntel製へ切り替えた為、過渡期にはRosettaのような変換機構を用意する必要がありました。

しかし、iPhoneの場合は同系統のCPUであった為、少なくともユーザー側はRosettaのような物を使わずとも、3GSから4へそのまま乗り換えることができたのです。

この辺りはかなり大きな違いと言えるでしょう。

CPU内製化のメリットとデメリット

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さて、実際にAppleがCPUの内製化を行った場合、一体どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?次は、それを順番に見ていきましょう。

◎:OSやハードウェアとの親和性がさらに高くなる

現在のiOSデバイスでは、CPUも含めてハードウェア・ソフトウェアの全てAppleが設計している為、OSとハードウェアの開発が別々のAndroidデバイスと比較して、よりハードとソフトの親和性が高くなっていると言われています。

MacもWindows機に比べるとハードとソフトの親和性が高いと言えますが、CPUを内製化することができれば、ハードウェア的な新機能の追加などがしやすくなり、Windows機とはまた違ったMacならではの使い方が出来る可能性もあるでしょう。

◎:ARM系プロセッサなら、iOSのアプリをネイティブで動かせる

AppleがCPUを内製化する場合、Intel製と同じ仕組みではなく、現在iOSで使われているARM系のCPUを採用する可能性もあり得ます。

実際、AppleはiPhone4以降長くARM系CPUの設計を行ってきましたから、今から無理にIntel系の仕組みを採用して新規開発するよりも、ARM系を使ってしまう方が開発コストも少なくて済むでしょう。

また、ARM系プロセッサを使うと、iOSのアプリをRosettaの様な変換機構を使わず、直接Mac上で動作させることも可能です。

以前からネット上の噂として、iOSアプリがMac上で動くようになるという話もありますし、案外ARM系CPUをMacのメインCPUとして採用する可能性は高いのかもしれません。

×:インテル製非互換の場合は経過措置が必要

現在Macで使われているのはIntel製のCPUなので、それと互換性のないARM系プロセッサに移行する場合、経過措置が必要となります。

具体的には、以前PowerPCからIntelへ切り替えた際に提供したRosettaのような、過去の資産を使える変換機構を用意しないと、大きな混乱やユーザーからの反発は避けられません。

ただし、AMD製のCPUを使えば、Intel製と仕組みが同じで互換性を確保できる為、その限りではありません。

×:Windowsとのハードウェア互換性を保てるのか?

かつて、MacのCPUがIntel製になった際、一際大きくアピールされたメリットの1つが、Windowsを動作させることが出来るという点です。

これは、WindowsPCも今のMacと同じIntel系のCPUを採用している為。そして、それに伴い用意されたのが、再起動で簡単にOSを切り替えられるBoot Campです。

当時、Macを使ったことがないユーザーにとって、心配な点の1つが「Macに完全移行して、思ったような使い心地でなかったり、不便が出たらどうしよう……」というものでした。

特に、仕事でWindowsPCを使っている方にとっては、Macでも支障なく仕事が出来なければお話になりません。

その点、Boot Campを使えば、Macで上手くいかなくても、Windows環境に切り替えることで回避することが可能ということで、多くのユーザーがMacに乗り換えるきっかけを作ったと言えるでしょう。

しかし、今回仮にIntel製と互換性のないCPUに切り替えるのであれば、この逆パターンが起こる可能性もあります。

一応、Windows10にはARM系CPUで動作するバージョンもありますが、現時点ではIntel系の仕組みに対応したバージョンに取って代わるような状態にはなっていません。

この辺りをどうするのか、Appleの腕の見せ所と言えるでしょう。

まとめ:

Say cheese!

今回は、意外とユーザーへの影響も大きい「MacのCPU切り替えの噂」について取り上げました。

あくまでも報道のみで、Appleは公式にコメントを発表していない為、実際に切り替えが行われるのかは全くわかりません。

仮に行われるのなら、ユーザーにとってデメリットが出来るだけ少なくなる形に収めて欲しいですね。

以上「MacがIntel製CPUを卒業か?Mac用CPUの歴史から今後を考える」でした。